食器について

大手のメーカーではいろいろなデザインの洋食器のシリーズを用意しています。将来的に買い足して、いろいろな種類の食器を同じデザインで揃えたい場合、最初はそのメーカーの定番的な食器で、クラシックなデザインを選んだ方が良いでしょう。こうすればお客様を招いてコース料理をお出しするようなフォーマルな食事にも対応できます。

最初に揃えたい食器はディナー皿、スープ皿、デザート皿またはケーキ皿(当面はパン皿兼用とします。)、ティー・カップ&ソーサーになります。ただティー・カップ&ソーサーに関してはフォーマルにこだわらなければ、同じデザインのものでなくても良いと思います。

次に揃えるのはご自分の料理の内容やお客様をどのようにお招きするかで異なってきます。ビュッフェパーティを開かれるのでしたら、オーバル・プレートやサラダ・ボールなどの大きな食器が必要になってきますし、フォーマルなお食事にしたいならサービス皿やディナー皿を買い足すことが必要になります。
一通り洋食器が揃ったならば、カジュアルなものやモダンデザインのもの、和食器、磁器ではなく陶器、ガラス器、銀器などと幅を広げていけば、どのような食事にも対応でき、テーブルコーディネートする楽しみが生まれてきます。


洋食器の種類

大きさについてはメーカーによりかなり異なりますので、標準的な大きさを書いてあります。


プレゼンテーション皿/サービス皿/位置皿
 (仏 Assiette de presentation)
  大きさ 30cm前後

フォーマルなテーブルセッティングをする時に、着席する位置に置きます。
飾りのお皿ですので、お料理を出す時に片づけますが、この上にディナー皿を重ねて使うこともあります。

ディナー皿
 (仏 Assiette plate)
  大きさ 26〜27cm

スープ以外の一品料理を盛り付ける時に使うお皿です。
前菜、主菜それぞれに使うことができますが、メーカーによっては23〜24cmのお皿も用意していることがありますので、これを前菜用に使うこともできます。

スープ皿
 (仏 Assiette creuse)
  大きさ 19〜24cm

スープに使うお皿ですが深皿ですので、スープ仕立てのデザート(デセール)やソースの多い前菜に使っても良いでしょう。
コンソメスープ用に小型で両サイドに取っ手のついた深皿もありますが、あまり一般的ではありません。

デザート皿
 (仏 Assiette a dessert)
  大きさ 21〜22cm

デザート用のお皿ですが、フレンチレストランの場合はデザートにもディナー皿を使う場合が多いようです。

ケーキ皿
 (仏 Assiette a gateau)
  大きさ 18〜19cm

カットされたケーキ用にデザート皿を使うと大きいので、一般にケーキ用にはこの大きさのお皿を使います。

パン皿
 (仏 Assiette a pain)
  大きさ 14〜16cm

メーカーによって大きさに差があるのは、このパン用のお皿です。家庭でケーキ用と兼用して使いたい場合は、大き目のお皿を選んだ方が良いでしょう。16cmあれば付け合わせ用のお皿としても使えます。
また付け合わせ用にはクレセント皿と言う半月状のお皿を使うこともあります。

オーバル・プレート 
 (仏 Plat ovale)
  大きさ 36〜38cm

その名の通り楕円形の大型のお皿です。魚・肉料理などで、一匹まるごと調理したものを盛り付けるのに使います。
またビュッフェパーティでは銀製品のトレイがなくても、このお皿があればテリーヌやカナッペなどをたくさん盛り付けるのに便利です。

サラダ・ボール
 (仏 Saladier)
  大きさ 21〜25cm

テーブル全員分のサラダを入れる深皿です。形状はメーカーによってまちまちで、左の絵のものよりもっと深いお皿もあります。
食卓でこのお皿を使ってドレッシングを混ぜ合わせる場合は、なるべく深いお皿を選びましょう。

スープ・チュリーン
 (仏 Soupiere)

ディナーなどでテーブル全員分のスープを入れる食器で、大きさはメーカーによって差があります。形状は左の絵のようなものが一般的です。
家庭での使用頻度は少ないので、大手メーカーでもシリーズによっては、この食器を用意していません。

ソース・ボート
 (仏 Sauciere)

ステーキ、ローストビーフのソースやサラダのドレッシングなどを入れるための食器です。
この食器もシリーズによっては用意していませんが、銀製品のソース・ボートも一般的ですので、こちらを購入しても良いでしょう。銀製品ならばどんな絵柄の食器とも合わせることができます。

コーヒー・ポット
 (仏 Cafetiere)

コーヒーをサービスする時の縦長のポットです。フォーマルなパーティでは、コーヒー・カップ&ソーサーと同じデザインのものを用意しますが、家庭では他のディナー皿とデザインが異なったシリーズを選んでも勿論構いません。
コーヒー・カップ&ソーサーを何種類も持っている人は、銀製品のポットの方がどの食器のデザインとも合わせられて重宝します。

ティー・ポット
 (仏 Theiere)

ティーをサービスするためのポットで、通常コーヒー・ポットより高さが低く、幅が広くなっています。
コーヒー・ポットと同様にフォーマルなパーティでは、ティー・カップ&ソーサーと同じデザインのものを用意します。
銀製品のポットの方がどの食器のデザインとも合わせられますが、ティーパーティなどで、いろいろなお茶の試飲をする場合は、それぞれのティー・カップ&ソーサーのデザインに合わせたポットがあると便利です。

コーヒー・カップ&ソーサー
 (仏 Tasse a cafe et soucoup)

コーヒー用のカップで次のティー・カップ&ソーサーより幅が狭くて縦長です。
エスプレッソ・コーヒー用の小型のデミタスカップもあります。

ティー・カップ&ソーサー
 (仏 Tasse a the et soucoup)

紅茶用のカップです。家庭ではコーヒー・カップ&ソーサーと両方を揃えるのは無理でしょうから、こちらを揃えた方が良いと思います。最近はメーカーによっては兼用カップを用意している場合もあります。
家庭ではディナー皿とデザインを揃える必要はないので、いろいろなデザインのものを揃えて、使い分けをした方がより楽しめますし、ティーパーティをする時に必要になります。

モーニング・カップ
&ソーサー

 (仏 Tasse a petit dejeuner et soucoupe)

朝食時によく飲まれるカフェオレ用のカップです。ミルクをコーヒーと一緒にたっぷり入れますので、容量が大きくなっています。
特にディナー皿とデザインを揃えなくて良いならば、家庭では普通の安価なマグカップで充分と思います。

シュガー・ボックス
 (仏 Sucrier)

コーヒー・紅茶用の砂糖入れですが、キャンデーなどのお菓子入れとしても使えます。これもフォーマルなパーティではディナー皿などと同じデザインのものが必要ですが、銀製品を使えばどの食器とも合わせられます。

クリーマー
 (仏 Cremier)

コーヒー・紅茶用のクリーム入れです。これも銀製品を使った方が、どの食器とも合わせられます。
シュガー・ボックス、クリーマーはどちらも家庭にはひとつづつあれば充分なので、高価ですが銀製品の方が長期に渡って使えるので、結果的にはお得になります。

フランス語表記のご注意
フォントの都合上、フランス語の『e』の上に『´』がつく文字は『e』と、フランス語特有の文字は一部省略して表記しています。







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